ウェイン・キャット

2016年01月07日 23:56
ひとつ 聞きたいんだけどさ
僕は何をしようとしていたんだっけ
そうだ デートの約束だったね
行きたいところなら どこでもいいよ
さぁ 言ってみて、…
あれ …君って…
 
誰?
 
 
僕の口の中に
すっぽりとおさまってしまいそうな
君の名前は何だ?言ってみろよ
ニャーとひと声上げると
びくっとからだをふるわせて
僕のスイッチを 「そっち側」に
切り替えるもんだから
胃袋の奥底から 濁流のように
最高に意地悪な感情が噴き出すのさ!
自分の喉が焼けそうにゴロゴロ鳴るよ
この狭い部屋で
かわいくて かよわい君を
執拗に追い回す 
はぁはぁと息をあげて
疲れ果てた顔を
ぐしゃっと歪ませて
泣き出すのを待ってる
君は 逃げる 逃げる 
僕は ただその時を待つ
 
枝先は 熟れた果実の
じっとりと 濡れた重さに
耐えきれず 震える
 
その時だ!
僕はそれを確実に仕留め
乾いた舌に乗せる
焼けた粘膜を潤すように
真っ赤な味がした
 
 
僕の気持ちが欲しがったんじゃない
僕の中の悪魔が欲しいって言ったんだ
 
 
こんな残酷な気持ちに
なったのは はじめて
―…前にもあった?
 
 
 
 
おかしいな
僕は今日 君と会う約束をしていた
君はいつまでたっても来ない
僕は嫌われちゃったのかなぁ
何も食べずに慌てて家を出たはずなのに
なぜか 胸やけがするんだ
なんだかおなかもいっぱいだよ
 
 
ずっと描いていた絵が
もうすぐ完成するよ
地球上のあらゆる色を使って
全く新しい世界を作る
 
 
そうだね 今日だけは
こんな僕でも 神様になった気分だよ