June Bride, Endress Sorrow

2015年05月02日 17:39
じゃあ またあとで なんて
あとで っていつ?
あなたの約束はいつも したまんま
バケツの水に溶かした 水彩絵の具みたいに
筆先の真紅は桃色へ、やがて透明へと
曖昧にされたまま
昨日もそれっきりだった
 
 
わたしはかなしい
とても とてもかなしい
明日は記念日のはずなのに
全然心は晴れないままだよ
プロポーズの言葉は なんだったっけなぁ
と笑うあなた
きっと本当に 覚えていないんだろうね
空っぽの胃にコーヒーを入れたら
臓器のかたちがわかる
わたしだけが生きているの
 
 
わたしはかなしい
とてもかなしいよ
寂しさを埋める方法は
楽しいことから善くないことまで
たくさん知っているけれど
どれもしようとはしない
する気にだってなれない
 
 
わたしの誕生日に毎年花を贈って
海外への出張はいつも
同じ香水を買ってきて
なんて 芸のない人だと思っていたけれど
とてもいとしかった
きっと何を選べば良いか
分からないんだろうとしか
思っていなかった
 
 
うすっぺらな愛の言葉ひとつで
自分のものにでもしたつもり?
わたしはそうね
あなたのものになった錯覚をしていた
いっしょにいこうって言うけれど
そんな器用なことできるのかしら
寂しくさせてごめんだなんて
そんな一言で全部片付くなら
わたしは荷物をまとめて
どこへでも行くんだけどな
 
 
6月の空へとブーケを投げた
祝福されたあの日のように
わたしは指輪を外して
キッチンのゴミ箱に放り投げて
思い切り泣いた
リビングのソファで眠るよ
もう二度と隣には行かない
香水はまとめて捨てた
プレゼントしたネクタイは
結局一度も付けているところを見なかった
血液が沸騰するかのように
ふつふつと皮膚の下で泡立つ
 
 
これ以上かなしませないで
お願いだから
これ以上かなしませないで
あなたのことはもう存在しない人間だと
わたしにちゃんと思わせてよ