Joy to the world

2014年11月14日 08:25
思春期の頃のままの
微かに膨らんだ胸に
純潔を宿して
そのくちびるで白い肌に
花を咲かせたら
ここがすべての始まり

わたしはあなたの
血液に溶けて
おおきく膨らむ
あなたもわたしの中で
くすくすと笑っている

そして雪が
しんしんと降りつもって
みんな死んでいった
わたしたちは手を繋いだまま
おやすみなさいと言ったあと
長い長い時間をかけて
おたがいの形に
だんだんと変わってきた
そんな気がするの
そうでしょ?

わたしのからだはここにあるけど
まだ生まれる前なのかもしれない
気付いていないだけなのかもしれない
形なんて本当は
どこにもないのかもしれない


宇宙をただよう衛星のように
ラムネの瓶のビー玉のように
削除された画像みたいに
誰にも気付かれない場所から
あなたを想っていた


「息を吸ってごらん」
はい、とわたしは言いました
「かわいいよ、もっと吸って、もっと、もっと、もっともっともっともっとだよ」
わたしのおなかは風船のように
別の生き物が棲みついたみたいに
ぱんぱんに膨れ上がりました
あなたはそれを見て
かわいいと いとしそうにつぶやきます

思春期の頃のままの
微かに膨らんだ胸に
純潔を宿して
咲いた花びら
リボンでそっと隠して

誰にも
見つからないように

ふたりの秘密をそっと隠して