森のくまさん

2015年09月05日 20:41
睡眠と食事のような
当たり前のサイクルに取り込まれて
細かく刻まれて あなたの一部になった
ホログラムのわたしは
欠片のひとつずつを光らせ
夏の空に透けてる
 
 
咀嚼されて粉々になったわたしは
あなたの体の一部になった
熊みたいに拳振り上げてさ
服を脱がすように
皮膚を剥ぐのね
蜂蜜をすくうように
血をなめるのね
 
 
今が楽しければいいじゃんなんて
根無し草みたいに
先を見ない臆病者の言うことね
だから男の子って嫌いだよと
あの子と笑った
帰り道のことだった
 
 
爪が死神の鎌のように
脳幹を貫き
わたしは大切な誰かと
別れを惜しむ間も
許されなかった
 
 
 
わたしは 
はためくシャツのように
夏の空に透けてる
彼女だけがわたしの正義
彼女だけがわたしの未来